回想シーン1 「ちびっこギャングとの出会い」
(後編)
あいかわらずいたずらばっかりの小僧たち、あいかわらず怒ってばっかりの僕、
でも、僕らの関係は以前とぜんぜん違う、なんだか気持ちいいものになっていた。
僕が料理をしている時、ジョーとリンダがいつものように後ろから飛びかかってきた。
手元には包丁がある、すぐ隣にはフライパンが火にかかっている。
僕は、無意識のうちに、自分でも抑えられないくらい激しい感情で、
二人を叱りつけていた。
リンダは、泣いた。
ジョーは、黙ってふてくされていた。
僕の怒りは止まらなかった。
なぜこんなに自然に叱れるのか、自分でも不思議だった。
叱る英語なんて聞いたこともないし、叱る経験も、叱る練習もしたことがない。
このセリフたちは、一体どこから出てくるんだろう?
なんだかとっても不思議だった。
自然に叱る自分をはじめて見て、ミョーな感覚だった。
生まれてはじめて、僕は、人を本気で叱った。
おかげで、ちょっと焦げついた焼きそばを、
すねたジョーとベソをかいてるリンダに出してやった。
二人はただ黙って、いつものようにソファーでくっつき合って食べた。
きれいサッパリ食べ終えて、皿を舐め終わったジョーが一言、
「 ・・・まじー 」
(カッチーン(怒))
「 でも、くってやったから、オレあらう 」
(ん?どんな英語じゃ、それは???)
「 ほら、おめーはやくくえよっ! オレらがあらうんだからなっ! 」
「 モゴモゴゴ、フゴホゴホゴ (あんちゃんっ、ちょっとまってよー) 」
そして、二人がはじめて手伝いをしてくれた。
言葉じゃ言い表せられないけど、なにか大切なことを気づけた気がした。
|